最近百度(Baidu)が気になっています。
存在や額縁程度しか知識が無かったので、
将来性も兼ねて少し知っておこうと思い、
自分なりに軽くまとめてみます。
中国ではダントツに一番人気の検索エンジンです。
百度とは
百度(Baidu)とは中国産の検索エンジンで、世界第3位を誇る。
百度のCEOはロビン・リー、インフォシークの検索エンジンの設計に携わる。
2001年よりBeta版としてスタート。日本の責任者は井上 俊一。
エキサイトの検索部門を経て、Yahoo!検索事業部長に就任、
YST設計に携わる。Yahoo!知恵袋の全指揮を執り、現在に至る。
百度の収益モデル
日本の百度には広告が無い。日本における広告収入を得るつもりは無いとの事。
ただ、「事業内容」には広告販売と書かれている。本場中国では広告収入が主で、
第3四半期の純利益は、前年同期比91.4%増となっており、シェアを拡大中。
百度検索に関して
「百度一下」とは造語で「ググる」的な意味。検索は「检索」と書く。
Web検索、ブログ検索、動画検索、画像検索が可能で、
デフォルトではアダルトフィルターがオフになっている。
動画検索に関しては、動画サイトからの検索だけでなく、DLファイルも
拾うため、アダルトサイトからサイトに入らず動画を見る事が出来るとして
一部マニアで重宝されている。Livedoorの画像検索にも百度が使われている。
百度のコア・コンピタンス
百度が驚異的な伸びを見せている背景に「音声検索」がある。
歌詞やMP3を検索、アーティストの音源を検索、試聴できる。その中で
EMIと提携、無料音楽ストリーミング配信を提供している。以下、プレスリリースを引用。
百度とEMI、無料の音楽ストリーミング配信で業務提携
中国最大の検索サイト「百度(Baidu)」を手がける百度とEMIは16日、広告を収益源とする
音楽ストリーミング配信事業を中国で開始するために業務提携した。両社は、広告を収益源とする
音楽ダウンロード事業を開発することでも同意している。今回の提携により、百度の利用者に対して、EMIの合弁会社であるTyphoon Musicが
提供する楽曲を無料でストリーミング配信する。百度では、楽曲を検索するサービス内に「EMI Music Zone」
という項目を設け、台湾や香港で人気のアーティストの楽曲をストリーミング配信する。同サービスは
広告収入が収益源で、収益は両社で折半するという。百度のCEOを務めるRobin Li氏は今回の提携について、「百度の利用者やコンテンツ配信業者、
広告主にとって価値がある。インターネット業界と音楽業界の協業を促進することにもなる」とコメント。
EMI Music AsiaのNorman Cheng会長は、「両社の提携は、中国における音楽配信の歴史の
中でブレイクスルー。海賊版行為を抑制する効果も期待される」と語っている。
試しに検索してみる。热舞DJ(ダンスミュージックみたいなもの?)をクリックしたら
別窓で以下のような検索ページが出現。
しかしながら音声は検出されなかった。動画が出てくるのみで「音声は見つかりません」と出てしまう。
百度のSEO
百度SEO対策、中国でも盛んな様。試しに「SEO」のキーワードで上位に上がるサイトの
ソースを見てみる。
1位
飞度时代专业SEO优化 搜索引擎左侧排名优化
(検索エンジン最適化、SEO順位の最適化はプロの時代、とある)
【ソース】
タイトルは「Googleseo – Google seo」とあった。検索タイトルと異なる。
上記のようにh1は「SEO」とだけ。あとは「h2、h2、h2」と記載。h3が見当たらず、
h4では画像+「SEO Google」となっている。その後のタグが急に大文字に。
もしかしてソースどこかから盗んでる?その後も大文字タグが続く。cssは使ってないのか。
その後はh2とh3の乱用が続いた。h2のあとh6が来ていてh5は空白だった。
2位
SEO十万个为什么
(なぜSEOで10万人来るのか、だと思う)
サイト名が「seowhy.com」。いいセンスしてる。
ソースはマシな方だけど、h1の中にform入ってた。斬新だけど効果あるのかな?
html的には間違っている。
日本の百度は?
日本の百度で「SEO」と検索してみた。
2,3,4位がお決まりのコンソートを占めるが、1位に意外なサイトが。
「SEO Parts」。ランキングサイト。
ソースを見たらcssでh1の指定はあるものの、body内には確認出来なかった。
百度における上位サイトの共通点は?
共通点は「ソースがW3Cの沿ったサイトでない」というものでした。
現状では重要視は皆無です。百度において重要なのは被リンクとタイトル
、body内のキーワードで、Googleなどでもあまり意識する必要の
なくなってきたhタグはもはやどうでもいいようです。日本での百度の
ニーズはアダルトに偏っているようですが、どんな手でもシェアを
伸ばしてくるようなら対策も考えなければなりませんね。
因みに百度へのサイト登録はコチラです。
百度は元YST構築に関わった方が社長ですし、これから何かしら
アクションを起こす可能性もあるのである程度の対策を練って
おいたほうがいいかもしれません。
ちょっと思ったこと
ちょっと調べていて思ったことは我々が日本においてGoogleやYahoo!で
「これはスパムだ」とか「これが正解だ」とかありますが、
GoogleでもYahoo!でも百度でも検索エンジン的には「スパムの定義が違う」
のでしょうね。例えばGoogleでは通用しない事がYahoo!では通じる。
これも双方に「スパムに対する定義の差異」であると思います。
だから現在百度で上位表示されているサイトが「スパム」だと思っても、
それは百度にとっては現状はスパムではない、という事ですね。
Yahoo!がどうとかGoogleはどうとか百度はどうだ、とかでなくて、
それぞれ検索エンジンとしてのコンセプトが違えば、上位表示させたい
サイトも変わってくるでしょう。Googleは「平等性」、Yahoo!は
「自社の信用したサイト(ヤフカテ)」そして百度は・・・まだ見えません。
が、どちらかというとエンターテイメント、動画や画像検索に力を注いでいる
感じがします。百度からのアクセスを今後期待するのであれば、動画対策を
したほうが手っ取り早いかもしれません。因みに百度は以下のサイトから
動画を主にインデックスしています。
AmebaVision
cliplife
Dailymotion
flipclip
Raguun
Veoh
YouTube
Youku
ニコニコ動画
他からもありそう。
今日は軽く調べただけなのであまり有益な情報は得られませんでした。
今後も気が向いたときに検証してみます。結局百度は良く分かりませんでした。